こんにちは、柳澤です。
先日インドネシア・ロンボク島に行ってきました。
今回は、琉球大学の調査に同行させていただきました。
訪問先は、州保健局、州立病院、県保健局、地域の保健センター、地区での高齢者健診、老人ホーム。
このうち、実際に高齢者と接する機会を得たのは、高齢者健診と老人ホームでした。
高齢者健診では、保健センターの医師、看護師、臨床検査技師、栄養士が住民の住む地区に行き、
体重測定や血圧測定、コレステロール値等の測定を行っていました。
測定値は高齢者健診用のリーフレットに記載し、高齢者にお渡しします。
スタッフも測定値を記録します。
この時期、元気な高齢者は、山にドリアンを採りに行っているそうです。
地域でイキイキと生活する姿も目にしました。
老人ホームは、ロンボク島でただ一つ。
老人ホームの入居スペース12棟のうち、特に介護を要する入居者が滞在するのは2棟です。
残りの10棟は、認知症を持つ高齢者等が入居しています。
調理室です。
食べる際は介助者がおかずを小さくして提供することもあるそうで、その点は日本の介護現場に近いかと思います。
ロンボク島では、高齢者に対する地域での健診が始まってはいますが、実施は島のごく一部にとどまっています。
また、老人ホームでは、部屋の悪臭が不快なため自室に戻らず終日屋外で過ごす入居者がいたり、
日々の体操の時間にあまり入居者が集まらない、というスタッフの声も耳にしました。
これらは昔の日本の施設でもみられた状態ではないでしょうか。
そして、リハビリ職種のスタッフは、州立病院にはいますが、保健センターや地域では勤務していません。
リハビリや介護予防は地域の看護師の手に委ねられていますが、現地の看護師は決してリハビリや介護に精通しているわけではなく、十分なケアを提供できていないのが現状です。
元気に村で生活する高齢者もいることから、生活を維持していくための介護予防、
また介護やリハビリが必要となった際の、現場のスタッフへの技術指導が課題となりそうです。
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